今回は、国の重要無形民俗文化財に指定されている東郷文弥節人形浄瑠璃(とうごうぶんやぶしにんぎょうじょうるり)です。
始まりは、1698(元禄11)年頃、参勤交代で、島津氏の随行役をしていた東郷の郷士が、士気を高めるために、関西地方から文弥節の師匠を連れて帰ったともいわれています。江戸時代から現存している18体の人形の中には、1789(寛政元)年の墨書があるものもあり、長い歴史がある郷土芸能です。「人形踊り」ともいわれ、語り太夫、三味線、太鼓、拍子木と人形で構成されており、語りや人形の動きはやや単調で素朴なのが特徴です。