私の Food 記 久保 博文(くぼ ひろふみ)さん
魚が苦手な方でも食べやすい「魚とナスの黒酢あんかけ丼」を紹介していただいたのは、今年で開館10周年目を迎える川内とれたて市場で支配人を務める久保博文さん。
子どもの頃から魚に触れる機会が多かったという久保さんは、「祖父と一緒によく魚釣りに行き、釣った魚を母が料理してくれていた」と言います。その中でも思い出深い料理が今回の料理。
使用する魚は前日に余った刺身の残りなどで、野菜は冷蔵庫にあるもので作っていたそうです。「基本的に使う野菜は決まっていないが、ナスがとにかく好きなので毎回入れてもらうようにしていた。自分で作るようになった今でも変わらずナスは入れて食べている」と言います。
「料理をするようになったきっかけは両親の手伝いだったが、魚をさばけるようになったのは、川内とれたて市場で働き始めてから」だと言う久保さんは、市内などで取れたさまざまな魚介類を皆さんに届けています。
「魚料理の魅力は刺身や揚げ物、煮付けなど調理法が豊富で、それぞれの人に合った食べ方ができ、旬の味覚や地域の特色を楽しめること。魚嫌いな方でも、今回紹介している料理のように一度油で揚げると臭みが少なくなり食べやすくなるので一度試してほしい」と話してくれました。
本市の魚食普及に努めたいという久保さんは、「本市で取れる魚の種類は県内でもトップレベル。多くの人に魚のおいしさや魅力を伝えて、安価で食卓に届けられる場所でありたい」と言います。「これから冬にかけて本市で取れるオススメの旬の魚は、カンパチや『マグロの代用品』といわれるくらいおいしいスマ、そしてタチウオ。タチウオは梅肉と大葉を一緒に巻いて揚げたら絶品です」と教えてくれました。
川内とれたて市場から、旬の魚とともに、食卓に笑顔を届ける久保さんの魚食普及はこれからも続きます。
レシピ
【材料】(2~3人前)
●魚の切り身(今回はネイゴを使用):200~300g ●白米:2~3合 ●ナス:1本 ●パプリカ:1本 ●塩こしょう:少々 ●片栗粉:適量 ●ゴマ油またはサラダ油:適量 ●大葉:適量
【材料(黒酢あん)】
●黒酢:100cc ●水:50cc
●砂糖:大さじ3 ●しょうゆ:大さじ3 ●水溶き片栗粉:小さじ1と2分の1
【作り方】
- 魚の切り身を2cm幅に切り、塩こしょうで下味を付け、片栗粉を薄くまぶしつける。
- 1を180℃の油で2~3分揚げる。
- フライパンに油を引き、輪切りにしたナスと千切りにしたパプリカを中火で炒める。火が通ったら黒酢あんと揚げておいた魚を入れて一緒に炒める。
- 3をご飯にかけ、完成。
〜ワンポイント〜
●材料の魚は何でもよく、刺身や切り身で余ったものを活用
●黒酢を使うことで味がまろやかに仕上がります。黒酢の代わりに酢を使う場合は砂糖の量を調整してください。