私たち人間を含む生き物の命を守るためになくてはならない「森林」。本市は豊かな森林資源に恵まれ、その恵みを生かした「木育」の取り組みが広がっています。
今回は、木育を通して子どもたちが木のぬくもりに触れ、森林を守り育てる気持ちを育む取り組みを深ボリします。
なぜ森林は大切なの?
森林は、私たちに次のような影響を与えてくれます。
①土砂災害を防ぐ、土を守る
②水を蓄える、きれいにする(水源涵(かん)養=水を育てること)
③心と体をリフレッシュする(保健・レクリエーション)
④地球環境を守る
⑤木材や紙などを生み出す(物質生産)
⑥生き物のすみかを守る(生物多様性保全)
⑦涼しさややすらぎをつくる(快適環境形成)
⑧文化を育む
など
森林の土はスポンジのように雨を吸って、ゆっくり川や地下に染み出すから、水不足や洪水を防ぐ助けをしているよ!

日本は世界的にも森林率が高い!
令和8年4月に林野庁が公表した、「森林・林業・木材産業の現状と課題」によると、経済協力開発機構((注意)OECD)加盟国の中で、日本の森林率は世界第3位に位置しています。
(注意)OECD・・・ヨーロッパ諸国を中心に、日本やアメリカなど38カ国が加盟する国際機関のこと。

本市の森林面積は?
「令和7年度鹿児島県森林・林業統計」によると、本市の総面積は、6万8292ha。そのうち森林面積は4万7032haで、約69%を占めています。森林面積は、屋久島に次いで県内2位の広さです。
市の土地のおよそ3分の2以上が森林であることから、私たちの暮らしが、いかに豊かで広大な森林に支えられているかが分かります。
ちなみに、広葉樹を除いた森林の中で、最も多くの面積を占めているのはスギの木なんだって!
木育って?
木育とは、子どもの頃から木や木製品に触れ、木のぬくもりや心地良さを感じることで、木材の利用と森林を守り育てようとする気持ちを育む取り組みです。
2005(平成17)年に、「木育」という考え方が生まれました。
令和7年度の本市の取り組みを紹介するよ!
【こどもの木育推進事業】
この事業は、間伐などの森林整備や、人材育成、木材の利用促進、普及啓発などに使われる「森林環境譲与税」を活用し、市の耕地林務水産課と北薩森林組合の職員が行いました。
対象
市内の全小学校(24校)
事業内容
- 森林の持つ役割や木材の特性などについての学習支援
- 地域産材を使用した木製ベンチやベンチ組み立てキットの寄贈
木育の授業に潜入!【座学】
亀山小学校5年生の木育の授業に潜入しました。授業では、クイズを取り入れながら、森林の働きや林業の仕事について、分かりやすく紹介しました。

林業の仕事については、実際に現場で働く北薩森林組合の職員から直接お話を聞くことができ、児童たちは興味津々の様子でした。
この日は前の授業で木に関して学んだばかりだったんだって。児童たちは積極的に発言し、活発に参加していたよ!
木育の授業で取り上げた内容の一部をクイズ形式で紹介します。
問題
森林内では、次の①、②のうちどちらの方が丈夫な木が育つでしょう。
①人が手入れをしない。
②人が手入れをする。
解答・解説はこちらをご覧ください。
木育の授業に潜入!【ベンチ組み立て】
木製ベンチを組み立てる授業に潜入したよ!

副田小学校では、木製ベンチの組み立てキットを使って、実際にベンチづくりに挑戦しました。
以下写真のようなキットを使い、児童たちが丁寧に組み立てていきます。

ベンチに使われている木は、本市産のスギだよ。スギの木は、材質がやわらかいなどの理由から、ベンチの材料に適しているんだって。
組み立てスタート!
①木に触れる
すべすべしてる!
まずは木材に触れ、手触りを確かめながら作業を始めます。
ベンチの裏面には記念として、児童たちが名前やイラストを書き込みました。長く使えるため、将来にわたって思い出として残るベンチとなります。


②ベンチの足を当てはめる

作業は北薩森林組合の職員に教えてもらいながら進めていきます。児童たちはパーツの向きや位置を慎重に確認しながら作業を行っていきます。
あってるかな?
みんな真剣な表情!
③補強する
もう少しそっちから押して〜
ベンチがしっかり組み上がるよう、児童同士で声を掛け合いながら補強作業を行います。金槌を使って、組み立てる木材が外れないように固定していきます。普段触ることのない道具を使いながらの作業を、協力しながら進めていきます。

④ネジを入れ込む
仕上げに、ネジを入れ込んでいきます。職員に支えられながら、ネジがまっすぐ入るよう、慎重に作業を進めます。

完成後は、ベンチに座って記念撮影をしたよ!
⑤完成

児童たちの声
- いつもと違う授業で面白かった。
- 木材がすべすべしていて気持ち良かった。
- 自分たちで作ったベンチなので、大切に使っていきたい。
木に触れることで、児童たちは自然と笑顔になっていたよ。
木製ベンチの行方
作成から約1カ月後、完成したベンチがどのように使われているのか副田小学校に見に行きました。

ベンチは、廊下にある「副田っ子広場」に設置され、児童たちの憩いの場として活用されていました。
今年度は、市民向け木育イベントの開催などを予定しているよ!木に触れ、木の良さを知り、森林を守り育てる気持ちを育もう!

問題の答え
②人が手入れをする。
込み合った木を間引く「間伐」や余分な枝を切り落とす作業は、森林の地面まで日が当たり風通しを良くし、幹や根が太くなり樹木が大きく、丈夫に育ちます。
適切な間伐は、森林を健全に保つんだね。


