「木育」とは子どもたちをはじめとする全ての人が木材や木製品との触れ合いを通じて木のぬくもり、香り、良さを体感し森林や森文化を理解する活動のこと。
今回は、その活動を市内外で伝えている木育インストラクターの思いに寄り添う。
木育との出会い
「幼少期から自然に癒され、助けられてきた」と話すのは、市内で保育士として働く傍ら、木育インストラクターとして活動する宮みのりさん。
木育インストラクターになったのは新聞がきっかけだったという。「新聞を読んでいたら、屋久島について掲載されていた。その時に知った『木育』という言葉が、普段から仕事を通して、子どもたちが土、水、木などの自然に触れながら遊びを広げていく姿に元気をもらってきた自分に合っていると思った。また、自然との触れ合いの中で五感を刺激し、豊かな感性が育つことにもつながると感じた」と話す。その後、木に関する勉強や実習の研修を受けて、令和4年に木育インストラクターとしての活動を開始した。
自然が持つ力を伝える
宮さんは活動の中で、木の働き、山、川、海のつながりを絵やパネルで伝えた後、おもちゃなどで木に触れて遊んだり、製作をしたりして子どもたちが楽しく学べるように工夫しているという。
「近年は地球温暖化の影響で気温が高くなってきている。話の中で、『最近は暑いよね、暑いのは地球の周りに汚れた空気があるからだよ。木はそれをきれいにしてくれる役割があるよ』と木や森などの自然の循環を伝えてあげることで、より理解してくれる」と話す。
子どもたちの年齢もさまざまだが、成長段階に合わせてパネルや木のおもちゃを手作りしている。その数は年々増えて20種類以上になるとか。「木で作ったおもちゃは壊れても修理することができるので、子どもたちが安全に、のびのびと自由に遊んでもらえるように試行錯誤している」と話す。また、遊びで使用する材料は木材の他、貝殻、松ぼっくりなど自然にあるものを選んでいるとのこと。
木育がつなげる
木育での活動を通して、宮さん自身も元気をもらっているという。「木のおもちゃなどで子どもたちが楽しそうに遊んでいたり、親子が和やかに会話をしていたりする様子を見ると、子育ての応援団になれていると感じて自分もうれしくなる」と話す。子育てで悩んでいても、木や自然に触れ合う時間が「一息つける時間になっている」という声も聞くそうだ。
自然と触れ合うきっかけに
家でできる木育や、小さい子どもや親子でできる木育は何かと聞くと、「自然に触れる機会を作ること」と教えてくれた。「木育は木に関することだけじゃない。散歩に行く、どんな形の雲があるか見る、木の匂いを嗅ぐ、星を見上げる、虫に触ってみるなど、自然に触れること自体に意味がある。自分の活動を通して、少しでも自然を身近に感じるきっかけづくりになれればうれしい」と話す。
今後も「木育、木に触れて遊ぼう」をモットーに普及活動を続けていきたいと笑顔で語ってくれた。

「人のとなりに」とは・・・
文字通り、その人の隣にいて、思いに寄り添うことや人柄を表す言葉「人となり」をイメージしたコーナーで、人物や活動の紹介だけでなく、その人の思いにスポットを当てることを目的としています。